汗牛未充棟

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2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

仮想世界を管理する人工知能が”神”となったとき、そこに”人間”は必要なのか――森博嗣『神はいつ問われるのか?』

科学の発展により寿命を克服し不老不死を得た代わりに生殖能力を失った人類と、人間によって造られた人型"ウォーカロン"(いわゆる人造人間)、そして人工知能が共存する近未来世界を描いたWシリーズ。その続編となるWWシリーズ第2作が本書『神はいつ問われる…

特典小説が遂に書籍化。ストーリーを補完する必読の短編集!——川原礫『ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ』

21巻「ユナイタル・リング Ⅰ 」の発売から約十ヶ月。待望の22巻はユナイタル・リングの続きではなく、短編集だった。書き下ろしではなく、アニメDVD&Blu-rayの特典として執筆された四編が再録されている。円盤まですべて集めるコアなファンには物足りないか…

雪の夜、再演される密室事件。”普通”と”特別”を巡る学園ミステリ——陸秋槎『雪が白いとき、かつそのときに限り』

雪が白いとき、かつそのときに限り (ハヤカワ・ミステリ) 作者: 陸秋槎,中村至宏,稲村文吾 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/10/03 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 日本在住の中国人作家、陸秋槎。『元年春之祭』に続く二作目の邦訳長編…

聖杯大戦の物語がついに一般流通に!――東出祐一郎『Fate/Apocrypha Vol.1 外典:聖杯大戦』角川文庫

2017年にテレビアニメ化もされた『Fate/Apocrypha』の原作小説。もともとFateシリーズを手掛けるTYPE-MOONが「TYPE-MOON BOOKS」という自社レーベルから出版していたために通常の流通には乗らず、アニメイトなどの専門店でしか買えなかった『Fate/Apocrypha…

バーサーカー・鬼女紅葉(Fate/Requiem)に会ってきました

先日紹介したFateシリーズのスピンオフ小説『Fate/Requiem 1 星巡る少年』 miniwiz07.hatenablog.com 『Fate/Requiem』に登場するサーヴァントの一騎、バーサーカー・鬼女紅葉は我が地元信州に伝わる英霊とのこと。調べてみると長野市は戸隠や鬼無里地区の伝…

十二国記シリーズ 再読感想まとめ【part 2】

miniwiz07.hatenablog.com ⑤『丕緒の鳥』 丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫) 作者: 小野不由美,山田章博 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/06/26 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (82件) を見る 十二国記シリーズの短編集。「yom yom…

聖杯戦争”後”の世界を描くFateスピンオフの最新作!――星空めてお『Fate/Requiem 1 星巡る少年』

<2020/5/25 19:55 追記> ただいま本編全てを無料公開中とのこと。要チェックです! web-ace.jp 2018年末にTYPE-MOON BOOKSより発売された、fateシリーズの新たなスピンオフ作品。アプリゲーム「Fate/GrandOrder」にもシナリオライターとして参加する星空めて…