汗牛未充棟

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ホラー

甲田学人『ほうかごがかり』ーー異相の小学校で怪異と向き合え!新作ホラーラノベが面白い!

久し振りに発売月に手に取った新作ライトノベル、甲田学人『ほうかごがかり』。とても面白く読み終えました。 ライトノベルでオカルトバトルではないタイプのホラー作品は珍しいのでは? これは一般文芸のホラー作品ブームがライトノベルにも流入したのかも…

冲方丁『骨灰』ーー渋谷駅の地下、秘せられた祭祀場に真っ白な灰が降り積もる。著者初の長編ホラー!

歴史小説から現代サスペンスにSFアクション、さらにはファンタジーまで、あらゆるジャンルを横断して執筆する小説家・冲方丁。そんな氏の初となる長編ホラー小説『骨灰』が「小説 野生時代」での連載を経て刊行された。 ちなみに短編のホラー小説としては、…

柴田勝家『スーサイドホーム』――サンリンボー、台湾の心霊写真、呪いの荷物、”家”に潜む呪いに「助葬師」が挑む。

スーサイドホーム (二見ホラー×ミステリ文庫 し 1-1) 作者:柴田 勝家 二見書房 Amazon サンリンボー、台湾の心霊写真、呪いの荷物、それらの背後に潜むものとは。とある”家”にまつわる呪いに「助葬師」が挑む。 柴田勝家といえば、ハヤカワSFコンテストを『…

井上雅彦 監修『秘密 異形コレクションⅬⅠ』――秘密を守る緊迫感と秘密を暴く高揚感、どちらがお好み?書き下ろしホラーアンソロジー51弾

秘密 (異形コレクションLI) 作者:飛鳥部勝則,井上雅彦,織守きょうや,櫛木理宇,黒澤いづみ,小中千昭,最東対地,坂入慎一,澤村伊智,斜線堂有紀,雀野日名子,中井紀夫,平山夢明,皆川博子,嶺里俊介,山田正紀 光文社 Amazon 毎回ひとつのテーマをもとに人気作家が異…

宮澤伊織『裏世界ピクニック6 Tは寺生まれのT』――【コラム】つまりTさんは何をしにやってきたのか

寺生まれのTさんは何をしにやってきたのか。それはもちろん「破ぁ!!」で怪異を退治するためであり、『裏世界ピクニック』最新6巻においては、裏世界に関わってしまった人の記憶を「破ぁ!!」で封印するためにやってきたに決まっています。 しかしメタ的な…

季節は冬、関係性も裏世界の恐怖も加速する!――宮澤伊織『裏世界ピクニック4 裏世界夜行』

4巻の発売にあわせて特別PVが公開されたり、書店で大々的にフェアが組まれたりと、いま勢いのある『裏世界ピクニック』。この4巻では空魚と鳥子の関係に大きな進展がありました。ネタバレありで感想をつらつらと書きましたので、シリーズを未読という方…