2023-01-01から1年間の記事一覧
デビュー作の『元年春之祭』(2018,早川書房)をはじめ、『雪が白いとき、かつそのときに限り』(2019,同)、『文学少女対数学少女』(2020,同)など、華文ミステリの名手として知られる陸秋槎。そんな陸は、『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』(2019,同)…
人類の未来の可能性を探るような正統派SFから、身体を機械化した極道たちが暴れて臓物とルビが乱れ飛ぶサイバーパンク、さらには小説だけでなく詩や漫画まで。そんな様々な作品が掲載されている「anon future magazine」は、SF作家の樋口恭介や青山新らによ…
昨年12月の『骨灰』続き先月末の『マイ・リトル・ヒーロー』と、雑誌連載された作品の単行本化が続いた冲方丁だが、その最中に突如として刊行が告知されたのが今回紹介する『SGU 警視庁特別銃装班』。 しかもサプライズはそれだけでなく、本作を原作としたド…
歴史小説から現代サスペンスにSFアクション、さらにはファンタジーまで、あらゆるジャンルを横断して執筆する小説家・冲方丁。そんな氏の初となる長編ホラー小説『骨灰』が「小説 野生時代」での連載を経て刊行された。 ちなみに短編のホラー小説としては、…
昨秋、ハヤカワ文庫JAから刊行された『はじまりの町がはじまらない』は、とある過疎MMORPGをサービス終了の危機から救うため、自我に目覚めたNPCたちが奮闘するSF作品。 著者は『なれる!SE』や『ガーリー・エアフォース』の夏海公司で、前回紹介した周藤蓮…
『賭博師は祈らない』『吸血鬼に天国はない』など電撃文庫の作品で知られる周藤蓮だが、昨秋、ハヤカワ文庫からの初めての著作『バイオスフィア不動産』が刊行された。 バイオスフィアⅢ型建築という特殊な建築物を舞台に、後香不動産に勤めるサービスコーデ…