汗牛未充棟

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陸秋槎

陸秋槎『ガーンズバック変換』――中世ファンタジーから現代お仕事もの、近未来SF、さらには架空伝記から異常論文まで幅広く収録された著者初のSF短編集!

デビュー作の『元年春之祭』(2018,早川書房)をはじめ、『雪が白いとき、かつそのときに限り』(2019,同)、『文学少女対数学少女』(2020,同)など、華文ミステリの名手として知られる陸秋槎。そんな陸は、『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』(2019,同)…

陸秋槎『元年春之祭』――前漢時代の中国、家に縛られた少女たちに自分の人生を生きる術はあるのか。中国発の本格ミステリ。

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ) 作者:陸 秋槎 早川書房 Amazon 舞台となるのは前漢時代の中国。作中には多くの女性が登場するが、誰もが人生の選択肢において大きな制限を受けている。そんな彼女たちが自分の人生を生きるために選びとった行動は、きっと読…

陸秋槎『文学少女対数学少女』――タイトルが示すものは実は○○○対○○○だった説!

本書『文学少女対数学少女』は、2014年から2019年までに中国の雑誌などで発表された短編3本に、書き下ろし1本を加えて、中国は新星出版社から2019年4月に出版された連作短編集です。著者の長編第2作『雪が白いとき、かつそのときに限り』が翻訳されたときか…

雪の夜、再演される密室事件。”普通”と”特別”を巡る学園ミステリ——陸秋槎『雪が白いとき、かつそのときに限り』

雪が白いとき、かつそのときに限り (ハヤカワ・ミステリ) 作者: 陸秋槎,中村至宏,稲村文吾 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/10/03 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 日本在住の中国人作家、陸秋槎。『元年春之祭』に続く二作目の邦訳長編…