汗牛未充棟

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『ソードアート・オンライン24 ユナイタル・リングⅢ』川原礫――忍び寄る悪意、見覚えのある面影、UR編加速!

 VRMMOSVG「ユナイタル・リング」で本格的に町づくりを始めたキリトたちですが、そこに新たな敵、そして最大の脅威が襲いかかります。

 しかしやはり、一番気になるのは表紙の男性でしょう。ユナイタル・リング攻略と並行してアンダーワールドのエピソードも進むとは!容姿は"彼"に似ていますが、果たしてその正体はいったい……。

 

 

〇前回までのあらすじ(本編21,23巻、UR編Ⅰ~Ⅱ)

 いつもどおりアルヴヘイム・オンライン(ALO)をプレイしていたキリトたちは、突然「ユナイタル・リング」というゲームに、レベル1の状態で強制コンバートされてしまう。同じ現象はガンゲイル・オンライン(GGO)など、茅場晶彦が遺した「ザ・シード」規格を用いてつくられたVRMMOゲーム全体で発生していた。

 ユナイタル・リングの正体は、一度HPがゼロになれば再ログインできないという究極のVRMMOサバイバルゲームだった。

 URへの統合の際に新生アインクラッドが崩壊するなか、プレイヤーホームをなんとか不時着させたキリトたちだったが、着地の衝撃でホームは半壊してしまう。URでは素材を集めてクラフトすることで、様々なアイテムを作ることができる。木材や鉄を集めることで、プレイヤーホームもなんとか修復された。

 さらに、別の場所からスタートしたシノン、クライン、エギルとの合流にも成功したキリトたちだが、その隙にプレイヤーホームが襲撃を受けてしまう。ホーム周辺にポップするボスモンスターも利用して、からくも撃退に成功したが、度重なるPK集団の陰には「先生」と呼ばれる存在の陰がちらつく。対策として一行はプレイヤーホームの周囲に町をつくることを決めるのだった。

 

 一方アンダーワールドでは、アリスがログアウトしてから内部時間で200年以上の時間が経過していた。ユナイタル・リングに強制コンバートされるより前に、一度アンダーワールドにログインしたキリト、アスナ、アリスは、ロニエとティーゼの子孫に出会い、再会を約束してログアウトする。

 それからしばらく、なかなか再ログインの許可がでないなか、キリトはプロジェクト・アリシゼーションの責任者である菊岡誠二郎に呼び出される。その菊岡との会合場所になぜか着いてきた「鼠のアルゴ」こと帆坂朋だったが、何やら彼女は菊岡のことを知っている様子で……。

 

○以下、ユナイタル・リングⅢ 本編感想

~本編のネタバレを含みます。ご注意ください。~

 

 ユナイタル・リングではいつものパーティメンバーも集まり、本格的に街づくりが始まった一方で、アンダーワールドにおいても動きがあったこの3巻。今後重要な役割を果たすであろう二人のキーパーソンが初登場となりました。

 一人はユナイタル・リングの攻略グループ≪仮想研究会≫のリーダーを務めるムタシーナ。彼女は四つの攻略グループが集まる懇親会の場で、引継ぎスキルと思われる強力な呪い魔法≪忌まわしき者の絞輪≫を発動します。呪われた相手を任意のタイミングで窒息させられるこの強力な魔法によって、ムタシーナは他のグループを支配下におきました。懇親会に潜入しいたキリトも≪忌まわしき者の絞輪≫によって呪われてしまいます。

 そんな彼女が下した指令は、≪黒の剣士≫キリト率いるパーティの殲滅。これまでキリトたちを襲ってきたモクリやシュルツたちの背後にいると思われる「先生」とは、果たして彼女のことなのでしょうか。

 

 そしてもう一人のキーパーソンは、もちろん表紙にも描かれている人物、整合騎士団長・エオラインです。容姿だけでなく、声までも”彼”と同じだというこの青年。いったいどういった秘密が隠されているのでしょうか。その正体が明かされるのはもう少し先になりそうです。

 

 しかし、アリシゼーション編の最後でキリトたちが200年後のアンダーワールドにログインしたあと、ユナイタル・リング編が始まったときは、アンダーワールドのストーリーは後回しかよ!と驚いたものですが、どうやら並行して物語が進んでいくようです。ユナイタル・リングとアンダーワールドの二つの世界が交わることも今後あるのでしょうか。もしかしたらアリシゼーション編を凌ぐ大長編になるのかもしれませんね。

 

 

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